「グローバル関係学」第三回若手研究者報告会終了 (3月30日配信)

 2019年12月21~22日、千葉大学柏の葉キャンパスにおいて開催された「グローバル関係学」第3回若手研究者報告会は、盛会のうちに終了しました。

 今回の若手研究者報告会では、松永泰行先生(東京外国語大学)に基調講演をお願いし、「グローバル関係学とは何か」とのタイトルで、本科研が提唱している「グローバル関係学」の考え方や視座についてお話しいただきました。
 個別報告では、グローバルからローカルまで、様々な位相で大きく変化する世界を、様々な視点からとらえようとする意欲的な議論が展開されました。伝統的治療師の活動が地域の関係性を変化させる事例、歴史的出来事の関係構造の捉え方、東地中海への中国の進出からみる国際関係の変化、国際機関と国際法、支援政策、果樹栽培を通じての栄養改善支援、人権表象、部族との関係から見た市民権要求、未承認国家における民主化、関係修復のための物語、ECOWASの難民庇護政策といった多様なテーマが研究の素材として紹介されました。いずれの報告も、「グローバル関係学」の視座と個別研究を有機的かつ動態的に結び付けていこうという試みでした。
 2日間に渡った13の課題報告では、専門分野を超えた視点での様々な質疑応答、意見交換も活発に行われました。この報告会は、異分野の研究者の交流促進、ネットワーク形成、という意義もあり、参加された若手研究者の交流が継続されることを期待しています。


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