緊急集会「アフガニスタン問題を考える―イスラームとジェンダーの視点から―」開催のご案内(8月28日配信)

緊急集会
アフガニスタン問題を考える
―イスラームとジェンダーの視点から―

 下記の通り、オンラインでのセミナーを開催します。

 2021年8月17日、カーブル制圧を受けて、ターリバーンによる記者会見が行われました。日本では連日、ターリバーンによるアフガニスタン統治をめぐり、今後起こりうる女性の抑圧への危惧が報道されています。不安が広がる背景の一つにあるのが、イスラームとジェンダーをめぐる固定的な理解です。それが覆い隠すものとはいったい何なのか。本セミナーでは、イスラームとジェンダーの視点を含め、さまざまな角度からアフガニスタン問題を考えていきます。

◆日時:
2021年9月12日(日)14:00~16:00
◆会場:
Zoomを利用したオンライン開催
◆パネルディスカッション:
岡 真理(京都大学)、岡野内 正(法政大学)、後藤 絵美(東京外国語大学AA研)、嶋田 晴行(立命館大学)、登利谷 正人(東京外国語大学)
◆問題提起:
長沢 栄治(東京外国語大学AA研)
◆モデレーター:
鳥山 純子(立命館大学)
◆参加方法:
ご参加希望の方は登録フォームまたはポスター内のQRコードよりお申し込みください。
【登壇者紹介】(五十音順)
■岡 真理(Mari OKA)
 京都大学人間・環境学研究科、教授。現代アラブ文学、パレスチナ問題を専門とする。著書に『ガザに地下鉄が走る日』(みすず書房、2018年)、『アラブ、祈りとしての文学』(みすず書房、2008年)、『記憶・物語』(岩波書店、2000年)など。訳書に、ターハル・ベンジェルーン著『火によって』(以文社、2012年)ほか。
■岡野内 正(Tadashi OKANOUCHI)
 法政大学社会学部、教授。法政大学社会学部教授。人類の大多数を苦しめる、家父長制、国家官僚制、グローバル資本主義が重なり合う仕組みを変える見通しを示すことを志し、イギリス、ポルトガル、ニュージーランド、パレスチナなどをフィールドに、社会理論研究の40年。ようやく出たライフワーク第一弾は、『グローバル・ベーシック・インカム構想の射程――批判開発学/SDGsとの対話』(法律文化社、2021年)。
■後藤 絵美(Emi GOTO)
 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、助教。イスラームに対する現代の人々の理解や実践に関心をもつ。主著『神のためにまとうヴェール ―現代エジプトの女性とイスラーム』(中央公論新社、2014年)、『宗教と風紀:〈聖なる規範〉から読み解く現代』高尾 賢一郎・後藤 絵美・小柳 敦史編著(岩波書店、2021年)、『「みえない関係性」をみせる』(グローバル関係学 第5巻)福田宏・後藤絵美編(岩波書店、2020年)、『イスラームってなに? イスラームのおしえ』(かもがわ出版、2017年)など。
■嶋田 晴行(Haruyuki SHIMADA)
 立命館大学国際関係学部、教授。国際協力開発論、開発経済、国際関係論、地域研究(南アジア、東南アジア)を専門とする。著書に「グローバル・サウスと「途上国」―途上国とは何か?」児玉谷史朗・佐藤章・嶋田晴行編著『地域研究へのアプローチ-グローバル・サウスから読み解く世界情勢』(ミネルヴァ書房、2021年)、『現代アフガニスタン史‐国家建設の矛盾と可能性』(明石書店、2013年)など。
■登利谷 正人(Masato TORIYA)
 東京外国語大学世界言語社会教育センター、講師。アフガニスタン・パキスタン地域研究、パシュトゥーンの言語・文化を専門とする。著書に『近代アフガニスタンにおける国家形成-歴史叙述と第二次アフガン戦争前後の政治動向- 』(明石書店、2019年)、「アフガニスタンにおけるパシュトー文学史形成の一側面―パシュトー詩人 伝『隠された秘宝』の分析を中心に―」高岡豊・白谷望・溝渕正季編著『中東・イスラーム世界の歴史・宗教・政治―多様なアプローチが織りなす地域研究の現在―』(明石書店、2018年)など。
■鳥山 純子(Junko TORIYAMA)
 立命館大学国際関係学部、准教授。ジェンダー論、中東ジェンダー研究、文化人類学を専門とする。カイロやベイルートで、日常生活の在り方から人々の生き方を探求する。主著『フィールド経験からの語り』長沢栄治監修・鳥山純子編(明石書店、2021年)、『イスラームってなに? イスラームのくらし』(かもがわ出版、2017年)、「女性からみたカイロの生殖の一風景 ―家族をめぐる二つの期待の狭間で」村上薫編『不妊治療の時代の中東』(アジア経済研究所、2017年)など。
■長沢 栄治(Eiji NAGASAWA)
 「イスラーム・ジェンダー学」科研・研究代表者。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所フェロー、東京大学名誉教授。パレスチナ学生基金(ヨルダンの「ガザ難民」大学生への奨学金支給事業などを実施)理事長。専門は中東地域研究・近代エジプト社会経済史。最近の著書に『近代エジプト家族の社会史』(東京大学出版会、2019年)、『現代中東を読み解く』後藤晃・長沢栄治編著(明石書店、2016年)、『中東と日本の針路』長沢栄治・栗田禎子編(大月書店、2016年)など。

◆主催:・科研費基盤研究(A) イスラーム・ジェンダー学と現代的課題に関する応用的・実践的研究(代表:長沢栄治)

・立命館大学 中東・イスラーム研究センター(CMEIS)

・グローバル秩序の溶解と新しい危機を超えて:関係性中心の融合型人文社会科学の確立 B01班規範とアイデンティティ(代表:酒井啓子)

◆問い合わせ:イスラーム・ジェンダー学科研事務局 (office@ islam-gender.jp)

関連研究計画:計画研究B01