Online Book Launch 2 「サマル・ヤズベク『無の国の門:引き裂かれた祖国シリアへの旅』――著者からのメッセージ」開催のご案内(8月22日配信)

Online Book Launch 2
サマル・ヤズベク『無の国の門:引き裂かれた祖国シリアへの旅』
―著者からのメッセージ―

 現代シリアを代表する小説家・ジャーナリストであるサマル・ヤズベクさんは、2011年のシリア民衆蜂起以来、女性や子どもへの支援を続けつつ、アサド政権による過酷な暴力にさらされる人々の証言を記録する作品を発表してきました。なかでも『無の国の門』(2015年)は記録文学の傑作として国際的に高い評価を受け、日本語訳が今年3月に白水社から刊行されています。
 今回は、亡命先のフランスから日本の読者に向けたビデオメッセージをサマルさんに送っていただくとともに、訳者の柳谷あゆみさんを迎え、シリアの人々の苦難を世界に向けて発信してきた著者の活動と思想についてお話をうかがいます。
 さらにコメンテーターとして、現代アラブ文学研究者の岡真理さんと、シリア出身のジャーナリストであるナジーブ・エルカッシュさんをお迎えし、文学とジャーナリズムを横断する著者の活動と本作品の意義について、議論を深めていきます。

[著者略歴]サマル・ヤズベク(Samar Yazbek)

現代シリアを代表する小説家・ジャーナリスト。1970年、シリア・ラタキア県ジャブラ生まれ。99年、短篇集『秋の花束』を刊行後、文筆生活に入る。民衆蜂起の最初の4か月を記録した文学的ルポ『交戦』(2012)は、国際ペンクラブ・ピンター文学賞「勇気ある国際的作家」を受賞。最近では小説『歩く女』(2017)、文学的ルポ『19人の女たち』(2018)を刊行。諸作品は20数カ国語に翻訳されている。


登壇者:
サマル・ヤズベク(作家) *事前録画のビデオメッセージでの参加
柳谷あゆみ((公財)東洋文庫)
コメンテーター:
岡真理(京都大学)
ナジーブ・エルカッシュ(リサーラ・メディア代表)
司会:
山本薫(慶應義塾大学)
開催日時:
2020年9月15日(火)20:00~22:00
開催方法:
Zoomウェビナーを利用したオンライン開催です。下記URLから事前登録して下さい。参加用のリンクが記載された確認メールが送られます。
https://keio-univ.zoom.us/webinar/register/WN_k8KznpzGQcKSnaTKNmKHFw

主催: 新学術領域研究グローバル関係学B01班「規範とアイデンティティ:社会的紐帯とナショナリズムの間」
科研費基盤A「イスラーム・ジェンダー学と現代的課題に関する応用的・実践的研究」

共催:中東現代文学研究会(科研費基盤A「トランスナショナル時代の人間と『祖国』の関係性をめぐる人文学的・領域横断的研究」)

問い合わせ:山 本薫(慶應義塾大学) E-mail: kaoruyama@keio.jp

関連研究計画:計画研究B01