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コミュニティ環境
労働アジア・中東

 

本プロジェクトの先行プロジェクトにあたるCOE「持続可能な福祉社会に向けた公共研究拠点」の成果をまとめたシリーズ「持続可能な福祉社会へ【公共性の視座から】」が、勁草書房より刊行されています。ぜひお買い求めいただければ幸いです。

第1巻「コミュニティ―公共性・コモンズ・コミュニタリアニズム」

【内容紹介】
格差や社会的排除への防波堤として、従来型共同体の再生ではなく、「個人の自立」を基礎とする新たなコミュニティをどう築くか。コミュニタリアニズム、コモンズ等コミュニティに関わる理念から展望するとともに、まちづくり、緑地福祉、ケア等具体的な事例を通じ、今後の日本社会における公共性とコミュニティ再生の方途を追求する。

【目次】

序論「持続可能な福祉社会」と「公共研究」 [広井良典]

第1部 コミュニティと公共性
 第1章 コミュニティとは何か[広井良典] 
 第2章 地球的コミュニタリアニズムに向けて──ウォルツァー正戦論を超えて[小林正弥] 
     第3章 生態系サービスの持続可能性とコミュニティによる管理[倉阪秀史]
 第4章 日本におけるコミュニタリアニズムの可能性[菊池理夫] 

第2部 コミュニティと場所/空間
 第5章 コミュニティを空間的に取り戻す[岡部明子]
 第6章 流域主義で行こう[角田季美枝] 
 第7章 場所の感覚と「グローカルなコミュニティ論」 [吉永明弘] 

第3部 コミュニティへの学際的アプローチ
 第8章 近代都市計画の空間形成によるコミュニティの変遷[加藤壮一郎]
 第9章 ケア・コミュニティ・世代間交流[黒澤祐介]
 第10章 行政・コミュニティ・公共性──支援・媒介的行政による協働と自治の実現[宮崎文彦] 
 第11章 共同体と市場──シティズンシップの政治経済論[一ノ瀬佳也]

第4部 コミュニティの拠点としての大学
 第12章 大学-NPO連携福祉環境交流センターの試み
 第13章 「こども大学」の可能性[田村光子]

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第2巻「環境―持続可能な経済システム」

【内容紹介】
地球温暖化問題や環境資源争奪戦などが切迫感を増してきた今日、資源・環境制約の下で、これ以上環境を荒廃させることなく豊かな生活や福祉も実現できる社会・経済システムとはどのようなものか。本書では、エコロジカル経済理論を提示すると共に、エネルギー改革、税財政改革、企業経営改革の三側面から、変革の方向性を検討する。

【目次】

序論 持続可能な経済を実現するために[倉阪秀史]

第1部 理論
第1章 エコロジー経済学にとって「自立」とは何か[工藤秀明]
第2章 持続可能性を確保するための経済学──エコロジカル経済学の枠組み[倉阪秀史]
第3章 持続可能な経済社会に向けた政策パッケージ[倉阪秀史]

第2部 エネルギー改革
第4章 自然エネルギー基盤のエネルギー供給体制にいかに移行するか[飯田哲也]
第5章 分散的エネルギー供給とエネルギー永続地帯指標[馬上丈司]

第3部 税財政改革
第6章 地球環境税の可能性──気候変動レジームと国際連帯税レジームの交差の中で[上村雄彦]
第7章 環境のための税制改革が経済的・社会的課題の解決に寄与──2つの環境税制改革の提案[竹内恒夫]
第8章 地方における環境税について──再論[倉阪秀史/藤生雄太]

第4部 企業経営改革
第9章 環境マネジメントシステムの現状・課題──国際標準化とユーザーの動向[伊藤佳世]
第10章 環境/持続可能性報告書の現状・効果・今後[後藤敏彦]
第11章 持続可能性と企業の会計制度[國部克彦]
第12章 サービサイズの可能性について[倉阪秀史]

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第3巻「労働―公共性と労働‐福祉ネクサス」

【内容紹介】
非正規雇用、ワーキング・プアなど「労働」をめぐる諸問題は「公共性」の問題である。理論的・歴史的視座から労働の公共性を問う。

【目次】

序論 新たな労働のあり方を求めて[安孫子誠男・水島治郎]

第1部 枠組み
第1章 労働問題研究と公共性[兵藤 釗]
第2章 〈労働─福祉ネクサス〉論の問題[安孫子誠男]
第3章 フレキシキュリティとデンマーク・モデル[若森章孝]
第4章 法的概念としての「労働」[皆川宏之]

第2部 歴史
第5章 近代奴隷制プランテーションの経営と労働──18世紀サン=ドマング島を事例に[大峰真理]
第6章 労働からみた帝国と植民地[浅田進史]
第7章 〈ポスト大転換システム〉の歴史的考察[雨宮昭彦]
第8章 カール・ポランニーにおける市場社会と民主主義[若森みどり]
第9章 日本における「労働非商品の原則」の受容[三宅明正]

第3部 現状
第10章 労働における貧困と差別──買叩きの負の連鎖を断ち切る雇用再生を[中野麻美]
第11章 育児休業制度からみる女性労働の現状[大石亜希子]
第12章 労働と福祉,その光と影──スウェーデンの貧困をめぐって[宮寺由佳]
第13章 雇用多様化と格差是正──オランダにおけるパートタイム労働の「正規化」と女性就労[水島治郎]
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第4巻「アジア・中東―共同体・環境・現代の貧困」

【内容紹介】
グローバリゼーションや市場化、地域の伝統や現実を背景に、新たな公共性の追求が試みられるアジア・中東の人々の動きを考察。

【目次】

序論 地域社会・共同体・環境・グローバリゼーションと公共性[柳澤悠・栗田禎子]

第1部 地域レべルの公共性とコモンズ
第1章 日本のコモンズ――生活の安全保障の視点から[菅豊]
第2章 現代中国農村における公共的関係[内山雅生]
第3章 コモンズと地域社会――タイ農村における土地の地域共同管理[重冨真一]
第4章 岐路に立つ南インドの地域共同資源――管理体制,肥料,農村経済の変容と村落共同利用地[柳澤悠]
第5章 エジプトの村は「共同体」か?[加藤博]

第2部 公共性の問題としての環境問題
第6章 移行期中国における環境運動――断片的な機会と限られた資源に対する戦略[大塚健司]
第7章 タイの森林保全をめざす運動と動態的農山村共同体論――近代化プロセスの負の遺産と民主化の所産[倉島孝行]
第8章 インドの首都における対立――都市計画とスラム[アミター・バーヴィスカル(訳 柳澤悠)]

第3部 グローバリゼーション下の貧困・共存と公共性
第9章 インドの経済成長とグローバリゼーション[柳澤悠]
第10章 エジプト農民とグローバリゼーション[ムハンマド・H・アブデル・アール(訳 栗田禎子)]
第11章 門戸開放期エジプトの国家と社会――グローバル化の波と社会運動[長沢栄治]
第12章 貧困と「シティズンシップ」――トルコにおける社会保障政策の展開をめぐって[アーイシェ・ブーラ(訳 柳澤悠)]
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